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北九州 門司港レトロな物語・・・ [夢の話]

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響さんブログに触発されて
北九州・小倉 門司港の思い出をショートストーリー(フィクション)にしてみました。
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降り立った駅には浜の香りが漂います。
同行者の北九州での学会に合わせて、自分の仕事も早めに切りあげて
こんな所までついてきてしまった。
久々の骨休めの小旅行です。
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鮫(サメ)をイメージした都市型リゾート 『門司港ホテル』は
イタリア人建築家アルド・ロッシ氏によるもの。
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待ち合わせの約束の時刻には、かなり時間があるために
ホテルに先にチェックインを済ませます。
部屋の窓から見える小さな入り江の向こうには
フィッシャーマンズワーフのような観光施設が見える・・・

こじんまり作られている施設は、こんな物かなっ?と
にぎやかな場所は私には、興味の外。
せっかく遠くまで来たのだから、九州らしい場所を見たいところ・・・

ロビーでチョイスしたグルメマップで今夜のディナーを楽しむ所を見ていると

『焼きカレーグルメフェア』 かぁ~ふーん。
どんなのかなっ?と思いながら、晩にカレーってのもちょっとねぇ~。
(カレーならば、我が家のがいちばん!と思ってる私)
港町だから新鮮なシーフード系はないのかしらん?と思ってしまいます。
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待ち人が現れる前に少し散策でもしてみようかと、ホテルを出て歩き始めると
目の前を爆音とともに、一台の青いバイクが疾走~
私の薄手のコートの裾がヒラリ~とまくりあがります。

おぉぉ~バイク~♪
「今日はバイクじゃぁないけれど、私だってバイク乗りなのよっ!」
と心の中でつぶやいて、手をピストルの形にして 

「バキュ~ンっ・・・」 「ふぅ~っ」
と青いバイクの主を狙い撃ち!
「危ないですよっ・・・お兄さん・・・」

青いバイクの後ろには、黒のDトラバイクと決まっているのよ。
私が知っているハンターではないはね~
とバイクを眺めていると、遠くの方に行って見えなくなってしまった。
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ハネ橋や、港町ならではの異国の香りのするビルが建ち並びます。

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しばらく歩くと昭和の香りのする商店街のアーケードにさしかかります。
今でも、昔ならではのアーケード街にはバナナを房(ふさ)ごと店の前に
ディスプレーしているのがアチラ、コチラ・・・
珍しい光景です。

門司港は「バナナ」なの?
あとから聞くと、『 バナナ叩き売り発祥の地 』と判明しましたが・・・

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そんな、バナナのダイレクトな黄色に誘われて入ってみたところは
カウンターが店内奥までのびるオープンカフェのような雰囲気のところです。
異国の香りの漂うバーカウンター風。

薄暗い店内の奥をよく見ると、一人の女性がコチラを向いて座っている・・・
軽く会釈をして私もカウンタにー腰をおろすと
「九州は初めてですか?」と優しく声をかけられて、振り向いてみると

笑顔がステキな人は、話しはじめた・・・
バイクに乗っているコトや、煉瓦の見える鉄道のスポットや
九州のグルメ話などを詳しく教えてくれます。

もしかして人気のブログのゆうさん?と、こちらから聞けずに、彼女の話を聞きます。
昔からの友達のように思えてしまう、人あたりの良いフレンドリーな人です。

しばらく話すと、その人は「青いバイクの人と待ち合わせをしてるので・・・」と
時計の時刻を見てあわてて、名前もつげずに、店を後に行ってしまった。

え~、行っちゃうの~
青いバイク・・・って、さっき走り去ったライダーなのでは?!?

その人を追いかけるまもなく 私はまた、一人になってしまったので
門司港の街をひとりで歩きはじめた。
九州の夕暮れは、懐かしく想い出される子どもの頃のような景色が
私を優しく包んで、ちょっぴりセンチな気持ちになりました・・・

さて、そろそろ私を待つ人のところへ戻らねば。
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